2014年10月26日

エアーかおる

たまたまテレビで見ていた「工場へ行こう!」という番組で、「エアーかおる」という商品が紹介されていました。

水溶性の糸を利用して糸の中に空気の層を作り出すことで、吸水性の高いタオルを生み出し、かなりのヒット商品になったそうです。岐阜県安八郡に本社がある「浅野撚糸」と三重県津市にある「おぼろタオル」が共同で生産。発想もすごければ、それを製品化してしまう技術もすごいものです。

撚糸という言葉は初めて知りました。糸をねじり合わせて束にして丈夫にするだけでなく、ねじり方によって肌触りなどの特性にも影響するのだそうです。「腕によりをかける」や「よりを戻す」という言葉の語源であることも初耳です。一つ勉強になりました。少し前に、織機を使って幾何学的な模様を編み出した作品の紹介を見て奥が深いなあと感じたのですが、糸をよるという工程だけでも様々な技術が使われているわけですね。  

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2014年10月25日

-1 x -1 = ?

今日はインフルエンザの予防接種のため病院まで行ってきました。

行ってきたのは内科の病院で最近は行くこともなかったので久々に先生にお会いしたわけですが、去年よりも少し太ったと指摘されました。最近気にはしてるんですよね。

小学校の時に習うのになぜそうなるのかは説明がされず、気が付くと疑問にも思わずに使っていたというものに負数どうしの掛け算というものがあります。なぜ、マイナスとマイナスを掛けるとプラスになるのでしょうか。

■ -1 x -1 = 1 の証明

まず、以下の三つは成り立つことを前提とします。

1) 0 にどんな数を掛けても結果は 0 になる。任意の整数 N に対して 0 x N = N x 0 = 0。
2) 1 にどんな数を掛けても結果は変わらない。任意の整数 N に対して 1 x N = N x 1 = N。
3) 任意の整数 K, M, N に対して、展開公式 K x ( M + N ) = ( M + N ) x K = K x M + K x N が成り立つ。

すると、1) より

0 x (-1) = 0

が成り立ちます。0 = 1 + (-1) なので、上式は

[ 1 + (-1) ] x (-1) = 0

で、3) の展開公式から

1 x (-1) + (-1) x (-1) = 0

となります。2) より 1 x (-1) = -1 なので、

-1 + (-1) x (-1) = 0

となって、この等式が成り立つためには

(-1) x (-1) = 1

でなければなりません。従って、(-1) x (-1) = 1 になります。

自然数どうしの掛け算は、ある数を他の数の回数だけ(ゼロに)加算するという意味です。3 x 2 なら、3 を 2 回加えるという意味なので結果は 6 になります。よって、0 を掛けるということは 0 回加算する意味になって結果は必ずゼロ、1 を掛けるということは 1 回加算することなので結果は変化しない事になります。
3 x 2 を逆の 2 x 3 にしても結果は変化しません。これはどう説明すればいいでしょうか。3 は 1 を 3 回加えたもので、2 は 1 を 2 回加えたものです。これをマッチ棒に例えると、マッチ棒三本のグループが二つの場合とマッチ棒二本のグループが三つの場合でマッチ棒の本数が等しいことを意味します。グループの中から一本ずつマッチ棒を抜き取ると、グループ数と等しいマッチ棒を持った異なるグループができて、抜き取られたグループは一本ずつマッチ棒が少なくなります。これを繰り返すと、元のグループ数と等しいマッチ棒を持ったグループが、元のグループにあったマッチ棒の数と等しい分だけ得られます。つまり、M 本のマッチ棒を持った N 個のグループが、N 本のマッチ棒を持った M 個のグループに変化するわけです。
展開公式は、M + N 本のマッチ棒を持ったグループを、M 本のマッチを持ったグループと N 本のマッチを持ったグループに分ける操作と同じ意味になります。このように、自然数だけを相手にすれば、掛け算の意味がきちんと説明できます。

負の数が加わるとどうなるでしょうか。-N を掛けるというのは、ある数を -N 回加える、逆に考えれば N 回引くことと解釈できます。すると、5 x -2 は 5 を 2 回引くと考えて -10 と求めることができます。-1 x -1 は、-1 を 1 回引く操作と解釈できます。ゼロから 1 回だけ -1 を引けば、それは 1 になります。こうやって考えると、先ほど示したように計算のつじつまが合うようになります。そもそも -1 回なにか行うといったことはできないわけで、逆のことをすると解釈するしかありません。 -1 回もらうなら 1 回与える、-1 歩東に進むのなら 1 歩西に進むといった具合に。  

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2014年10月24日

久々に頭の体操

週末の夜、いつもながらホッとします。

今まで Twitter から得た数学の問題、最近はあまりチャレンジしていませんでした。久々に一問解いてみたので紹介しておきます。問題は「数学問題bot」から選択しました。例によって正解している保証なしです。

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■ ある整数を 14 で割った商は整数、余りは 0 以上 14 未満の整数とする。a は 14 で割ると 6 余る整数、b は 14 で割ると 1 余る整数である。二次方程式 x2 - 2ax + b = 0 が整数解を持つとき、整数解を 14 で割った余りを求めよ(06慶應)

二次方程式の解を m, n とすると

m + n = 2a
mn = b

で、a, b はともに整数なので、二次方程式の解の一つが整数なら両方とも整数解であることになります。

m = 14p + r
n = 14q + s

とすると、

m + n = 14( p + q ) + ( r + s ) = 2a
mn = 142pq + 14( ps + qr ) + rs = b

なので、r + s と rs を 14 で割った余りはそれぞれ 12 と 1 です。r は 0 から 13 までの値を取りうるので、各 r に対応する s の値から rs を 14 で割った余りを求めると、

r x s → 余り
0 x 12 → 0
1 x 11 → 11
2 x 10 → 6
3 x 9 → 13
4 x 8 → 4
5 x 7 → 7
6 x 6 → 8
7 x 5 → 7
8 x 4 → 4
9 x 3 → 13
10 x 2 → 6
11 x 1 → 11
12 x 0 → 0
13 x 13 → 1

となって、余りが 1 になるのは r, s がともに 13 のときです。従って答えは 13 になります。

ちなみに、r, s がともに 13 であっても a, b の 14 で割った剰余がそれぞれ 6, 1 になるとは限りません。a の剰余が 6 ならば 2a の剰余は 12 ですが、その逆は成り立たないからです。例えば、m = n = 13 のとき a = 13, b = 169 となり、b の剰余は 1 ですが a の剰余は 6 ではありません。m と n を加算してはじめて剰余が 12 になります。  

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2014年10月19日

PIC フォーマット

本日、アルゴリズムのコーナーを更新しました。

過去のページの見直しのみですが、画像圧縮法のひとつ「ランレングス法」がテーマです。非常に単純なアルゴリズムなのにもかかわらず、おもしろい用途も見つかったりして、今回は楽しく作業できました。
今回のテーマには「PIC フォーマット」も含まれています。昔、x68000 専用の画像圧縮アルゴリズムとして誕生したものです。x68000 ユーザだった頃は、当然いろいろとお世話になりました。画像フォーマットとしては他にも MAG や Pi といったものもありましたねえ。今では JPEG や GIF、PNG といった世界標準のフォーマットが主流となって、純国産の画像フォーマットはめったに見かけなくなりました。そう思うと少々さみしい気分になるのは年をとってしまった証拠でしょうか。

しばらくの間、画像関係のプログラムから離れていたのですが、最近またいくつかのネタを見つけて勉強中です。画像関連は結果がビジュアルで表されるので、作っていて楽しいんですよね。統計関連のネタも少し落ち着きつつあるので、両者を並行で進められればと思ってます ( 実は、統計関連の勉強を始めたのは画像認識に興味があったからなんですよね。最近、そのテーマから少々離れてしまっている気がします )。  

2014年10月18日

フェルマーの最終定理

台風が過ぎたら急に寒くなってきましたね。このまま冬に突入でしょうか。

少し前に「フェルマーの小定理」を紹介しましたが、同じ「フェルマー」つながりで「フェルマーの最終定理」というのがあります。フェルマーは 1600 年代に活躍した数学者です。彼が残した定理の多くは彼自身が証明したものではなく、後に他の数学者たちが証明 (誤りであったものも含めて) しました。最後に残った定理が「フェルマーの最終定理」で、証明されたのは 300 年以上もあとの 1995 年。アンドリュー・ワイルズによって証明が成し遂げられるまで多くの数学者達を悩ませてきたことになります。

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「フェルマーの最終定理」

3 以上の自然数 n に対し、xn + yn = zn を満たすゼロでない自然数 x, y, z は存在しない。
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この定理がわかっていれば、次の問題を解くこともできます。

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大きさの等しい立方体の積み木 ( 角砂糖やサイコロでもOK ) を積み重ねた一つの大きな立方体に対し、これをバラバラにして二つの立方体にすることは可能か。
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大きな立方体の縦・横・高さが z 個分あったとすれば、使用した積み木の数は z3 個です。これを、二つの立方体に分けたいわけだから、

x3 + y3 = z3

を満たすゼロより大きな自然数 x, y, z を見つけることを意味して、これは「できない」ということになります。立体ではなく平面で考えれば、これはピタゴラスの定理を満たす自然数の組を見つけることを意味するので、無数に見つけることができます。

似たような問題はいくらでも考えることができて、例えば

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大きさの等しい立方体の積み木 ( 角砂糖やサイコロでもOK ) を積み重ねた一つの大きな立方体に対し、これをバラバラにしていくつかの立方体にすることは可能か。但し、全ての立方体が積み木一つだけという場合を除く。
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大きさの等しい正方形の紙をを並べた一つの大きな正方形に対し、これをバラバラにして三つ以上の正方形にすることは可能か。但し、全ての正方形が紙一枚だけという場合を除く。
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などというものも考えられます。暇つぶしにいかがでしょうか。  

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2014年10月12日

体育の日

明日は「体育の日」で祝日。しかし、日本は台風 19 号が通過中で大荒れの天気になってます。

元々は十月十日が体育の日だったのを第二月曜日に持ってきたわけですが、元のままだったら台風と重なることもなかったわけですね。こればっかりはどうしようもないですけどね。
そういえば、秋といえば「台風」というのはあまり聞かないです。台風の秋、というのもあまりうれしくないですからね。

ということで、台風にはくれぐれも用心しましょう。  

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2014年10月12日

秋といえば

秋といえば、芸術・読書・食欲あたりを思い浮かべます。他に何かあるかなとググってみたら、スポーツ・紅葉というのも。しかし、食欲の秋というのがダントツでトップのようですね。

芸術にちなんだ話で、少し前に「NHK 日曜美術館」で「第61回 日本伝統工芸展」が紹介されていました。いつもすごい作品が出てくるのですが、いちばん目を引いたのがガラスの中に金箔を埋め込んだ作品。その作り方を見て驚きました。通常では思いつかない発想と、それを実現してしまう技術、さらには最後までやり遂げてしまう根気がなければ絶対に無理だなといつも思います。

工芸の世界というのも興味はあるんですけど、たぶん自分では務まらないでしょうね。プログラミングというのも似たようなところはあると思うんですけどね。  

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2014年10月05日

GTK+ と Qt

台風 18 号接近中です。

GUIツールを作成するときは、Linux 上なら GTK+、Windows 上なら .Net Framework を使っています。どちらも無償で扱えるというのは非常にありがたいことです。しかし、進化のスピードが速すぎて、過去に作成したソースが新しい環境ではビルドできなかったり、ビルドできても動作しないことがよくあります。メンテナンスするのは結構大変ですね。
昔、GTK+ 用の GUI ビルダ Glade を少しだけ使ったことがあって、あまり使い勝手がよくなかったので結局利用はやめてしまったのですが、未だに GUI のデザインをソース上で行っていてこれがかなり大変なので、最近の Glade がかなり進化したらしいということもあって、一度使って見ようかと思ってます。

もう一つ、少しだけ利用したことのあるツールキットに Qt があります。こちらは C++ で構築されているので各オブジェクトもクラスでまとめられていて、実はこちらの方が使いやすいのではないかと考えているものの、なかなか利用できないでいます。今まで作成してきた画像描画・加工ルーチンはツールキットと独立させているので、GTK+ 用と Qt 用にそれぞれ対応することもそれほど大変ではないんですが、あとはやる気の問題でしょうか。

The GTK+ Project

Qt Project

Glade - A User Interface Designer  

2014年10月05日

move over

台風が近づいています。月曜日あたり東海地方にも接近するそうで、少々憂鬱です。

10 月 4 日は Janis Joplin の命日です。享年 27 歳。遺作となった Pearl のトップに流れる Move Over が最近車の CM で使われていますが、歌っているのは他の人。あれを聴くと改めて Janis Joplin の凄さを感じます。CM で歌っている方 ( 及びそのファンの方々 ) には申し訳ないですが、あの曲を歌うことができるのは Janis しかいないというか、他の誰が歌ってもかなわないんじゃないかと思います。
27 歳で亡くなったミュージシャンは結構多くて、27 Club なんて呼ばれています。Jimi Hendrix や Doors の Jim Morrison、伝説のブルース・シンガー Robert Johnson はクロスロード伝説で有名ですね。彼の演奏技術は悪魔に魂を売って得たものだというやつです。
比較的最近では Nirvana の Kurt Cobain や Amy Winehouse も 27 歳で亡くなっています。共通して言えることは、強烈な印象を残す人ばかりだということ。早く亡くなったからそう思えるのか、カリスマ性のある人だから早く亡くなってしまうのか...

ちなみに、T.Rex の Marc Bolan は、生前 30 歳まで生きられないだろうと語っていて、その予言通り 30 歳になる 2 週間前に自動車事故で亡くなっています。これも非常に有名な話ですね。  

Posted by fussy at 00:17Comments(0)TrackBack(0)音楽