2014年04月12日
"人に流される"理由
今日の「NHK白熱教室」は行動経済学という聞きなれない分野がテーマでした。
人は周囲に同調しやすいもの。それがいい方向に働く場合もあれば、イラク戦争での虐待のように悪い結果になることもあるという話でした。結構面白いしタメになる話も多く、時間があれば来週も見てみようかなと思います。
四種類のビールを注文させた時、アメリカでは人とは違うものを注文しがちなのに対して、香港では同じものを注文する傾向があるそうです。どちらも周囲の影響を受けているのは変わらず、それに対してどう思うのかが異なるということですね。そしてその結果、どちらも満足度は下がってしまうそうです。自分が本当に注文したかったものを選べなかったわけなので。さて、何か注文する場合に自分はどうかなと考えてみましたが、どうやら他の人よりも周囲の影響を受けにくいようです。いわゆる「空気がよめない」人間なわけですね。しかし、ネットで何か購入するときは他の人の批評に左右されやすいですね。こういうのは「優柔不断」といいます。
さて、「数学問題 bot」から今回は 2010 年の名古屋大の問題です。
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xy 平面上で x, y 座標共に整数である点を格子点と呼ぶ。(中略) a, b は実数で a ≠ 0 とする。y=ax2 + bx のグラフ上に点 ( 0, 0 ) 以外に格子点が 2 つ存在すれば、無限個存在することを示せ。
y = F(x) とします。格子点の x 座標を m, n ( 但し m ≠ 0, n ≠ 0, m ≠ n ) とすると、F(m) = am2 + bm と F(n) = an2 + bn は整数です。このとき、
nF(m) - mF(n) = n( am2 + bm ) - m( an2 + bn ) = amn( m - n )
n2F(m) - m2F(n) = n2( am2 + bm ) - m2( an2 + bn ) = bmn( n - m )
より amn( m - n ) と bmn( n - m ) も整数で、
F( mn( m - n ) ) = a[ mn( m - n ) ]2 + bmn( m - n )
= amn( m - n )・mn( m - n ) - bmn( n - m )
= [ nF(m) - mF(n) ]・mn( m - n ) - [ n2F(m) - m2F(n) ]
となるので F( mn( m - n ) ) も整数です。よって、mn( m - n ) ≠ m or n の場合、m と n から新たな格子点の x 座標 mn( m - n ) を求める操作を繰り返すことで格子点を無限に生成することができます。
mn( m - n ) = m になる場合は n = ±1, m - n = ±1 より
( m, n ) = ( 2, 1 ), ( -2, -1 )
であり、これらの点を通るならば 4a ± 2b と a ± b は整数になります。したがって、
( 4a ± 2b ) - 2( a ± b ) = 2a
( 4a ± 2b ) - 4( a ± b ) = -2b
より 2a, 2b も整数で、m が偶数 2p ならば
F( 2p ) = a(2p)2 + b(2p) = 2a(2p2) + (2b)p
は整数なので、x が偶数の場合は格子点になり、これは無限個存在します。
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例によって正解はこれだけはないかもしれないし、正解しているという保証もありません。二つの格子点の座標で係数 a, b を表すとどうなるかを考えているうちに上のような証明になりました。
人は周囲に同調しやすいもの。それがいい方向に働く場合もあれば、イラク戦争での虐待のように悪い結果になることもあるという話でした。結構面白いしタメになる話も多く、時間があれば来週も見てみようかなと思います。
四種類のビールを注文させた時、アメリカでは人とは違うものを注文しがちなのに対して、香港では同じものを注文する傾向があるそうです。どちらも周囲の影響を受けているのは変わらず、それに対してどう思うのかが異なるということですね。そしてその結果、どちらも満足度は下がってしまうそうです。自分が本当に注文したかったものを選べなかったわけなので。さて、何か注文する場合に自分はどうかなと考えてみましたが、どうやら他の人よりも周囲の影響を受けにくいようです。いわゆる「空気がよめない」人間なわけですね。しかし、ネットで何か購入するときは他の人の批評に左右されやすいですね。こういうのは「優柔不断」といいます。
さて、「数学問題 bot」から今回は 2010 年の名古屋大の問題です。
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xy 平面上で x, y 座標共に整数である点を格子点と呼ぶ。(中略) a, b は実数で a ≠ 0 とする。y=ax2 + bx のグラフ上に点 ( 0, 0 ) 以外に格子点が 2 つ存在すれば、無限個存在することを示せ。
y = F(x) とします。格子点の x 座標を m, n ( 但し m ≠ 0, n ≠ 0, m ≠ n ) とすると、F(m) = am2 + bm と F(n) = an2 + bn は整数です。このとき、
nF(m) - mF(n) = n( am2 + bm ) - m( an2 + bn ) = amn( m - n )
n2F(m) - m2F(n) = n2( am2 + bm ) - m2( an2 + bn ) = bmn( n - m )
より amn( m - n ) と bmn( n - m ) も整数で、
F( mn( m - n ) ) = a[ mn( m - n ) ]2 + bmn( m - n )
= amn( m - n )・mn( m - n ) - bmn( n - m )
= [ nF(m) - mF(n) ]・mn( m - n ) - [ n2F(m) - m2F(n) ]
となるので F( mn( m - n ) ) も整数です。よって、mn( m - n ) ≠ m or n の場合、m と n から新たな格子点の x 座標 mn( m - n ) を求める操作を繰り返すことで格子点を無限に生成することができます。
mn( m - n ) = m になる場合は n = ±1, m - n = ±1 より
( m, n ) = ( 2, 1 ), ( -2, -1 )
であり、これらの点を通るならば 4a ± 2b と a ± b は整数になります。したがって、
( 4a ± 2b ) - 2( a ± b ) = 2a
( 4a ± 2b ) - 4( a ± b ) = -2b
より 2a, 2b も整数で、m が偶数 2p ならば
F( 2p ) = a(2p)2 + b(2p) = 2a(2p2) + (2b)p
は整数なので、x が偶数の場合は格子点になり、これは無限個存在します。
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例によって正解はこれだけはないかもしれないし、正解しているという保証もありません。二つの格子点の座標で係数 a, b を表すとどうなるかを考えているうちに上のような証明になりました。