2015年01月19日
明日は大寒
明日は大寒。寒さに加えて風が強い日が続きますね。
昨日までセンター試験が行われたわけですが、なぜこんな一番寒い季節に試験なんかさせるんでしょうかね。体調を崩しやすい時期でもあるし、雪で交通機関がマヒしてしまったら最悪です。
今日の新聞のコラムを見ていたら一ヶ月ほど前倒しすればそんな問題も回避できるのではというようなことが書かれていました。クリスマスや正月前に試験が終われば多少は息抜きできそうですしね。
何はともあれ、受験生の皆さんはいよいよ二次試験を残すのみですね。現在、最後の追い込みといったところでしょうか。
ということで、「数学問題bot」にあった東工大の入試問題です。
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■ n を自然数、P(x) を n 次多項式とする。P(0), P(1), …, P(n) が整数ならば、全ての整数 k に対して P(k) は整数であることを証明せよ。( 08東工大AO )
* 以下にある Πj{1→n}( aj ) は a1 から an までの積を表します。
n = 1 ならば P(x) = ax + b に対し P(0) = b が整数、P(1) = a + b が整数なので a, b のどちらも整数であり、任意の整数 k に対して P(k) は整数であることが成り立ちます。
n 次以下の全ての多項式に対して成り立つと仮定して、( n + 1 ) 次の多項式を
P(x) = ax( x - 1 )( x - 2 ) ... ( x - n ) + R(x)
という形で表します。但し、a はゼロ以外の任意の数で、R(x) は n 次以下の多項式です。P(x) が k ≤ n のときに条件をみたすとすれば、P(k) = R(k) かつ P(k) は整数なので、R(k) は整数です。よって、R(x) は ( n 次以下の多項式なので ) 仮定から任意の整数 k についても整数であることになります。k = n + 1 のとき、
P( n + 1 ) = a( n + 1 )・n・( n - 1 ) ... ・1 + R( n + 1 ) = a( n + 1 )! + R( n + 1 )
が整数ならば、a = N / Πj{1→n+1}( jσj ) の形でなければなりません。但し、N は任意の整数、σj は 0 または 1 のいずれかの数です。任意の整数 k に対して
ak( k - 1 )( k - 2 ) ... ( k - n )
= ak! / ( k - n - 1 )!
= a( n + 1 )!k! / ( n + 1 )!( k - n - 1 )!
= a( n + 1 )!・kCn+1
より a( n + 1 )! は整数、kCn+1 も整数なので、ak( k - 1 )( k - 2 ) ... ( k - n ) は整数です。従って、任意の整数 k に対して P(k) は整数になります。以上から、帰納法により n 次式に対して P(0) から P(n) までが整数なら、任意の整数 k に対して P(k) が整数になることが証明できました。
二次式の場合で考えると、
P(x) = ax( x - 1 ) + ( bx + c )
に対して
P(0) = c
P(1) = b + c
がどちらも整数なので、b, c は整数であり、任意の整数 k に対して bk + c は整数です。
P(2) = 2a + 2b + c
も整数であり、2b + c が整数であることから 2a も整数になります。従って、a は分母として 2 しか持たず、任意の整数 N に対して N / 2 で表されます。任意の整数 k に対し、
ak( k - 1 ) = Nk( k - 1 ) / 2
は k と k - 1 のどちらかが必ず偶数となるので整数です。従って、任意の整数 k に対して P(k) は整数になります。
結構前に見つけた問題ですが、しばらく放置してました。ちょっと解いてみるかとチャレンジを始めてから実は一週間くらい経っています。また、例によって合っている保証はありません。
昨日までセンター試験が行われたわけですが、なぜこんな一番寒い季節に試験なんかさせるんでしょうかね。体調を崩しやすい時期でもあるし、雪で交通機関がマヒしてしまったら最悪です。
今日の新聞のコラムを見ていたら一ヶ月ほど前倒しすればそんな問題も回避できるのではというようなことが書かれていました。クリスマスや正月前に試験が終われば多少は息抜きできそうですしね。
何はともあれ、受験生の皆さんはいよいよ二次試験を残すのみですね。現在、最後の追い込みといったところでしょうか。
ということで、「数学問題bot」にあった東工大の入試問題です。
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■ n を自然数、P(x) を n 次多項式とする。P(0), P(1), …, P(n) が整数ならば、全ての整数 k に対して P(k) は整数であることを証明せよ。( 08東工大AO )
* 以下にある Πj{1→n}( aj ) は a1 から an までの積を表します。
n = 1 ならば P(x) = ax + b に対し P(0) = b が整数、P(1) = a + b が整数なので a, b のどちらも整数であり、任意の整数 k に対して P(k) は整数であることが成り立ちます。
n 次以下の全ての多項式に対して成り立つと仮定して、( n + 1 ) 次の多項式を
P(x) = ax( x - 1 )( x - 2 ) ... ( x - n ) + R(x)
という形で表します。但し、a はゼロ以外の任意の数で、R(x) は n 次以下の多項式です。P(x) が k ≤ n のときに条件をみたすとすれば、P(k) = R(k) かつ P(k) は整数なので、R(k) は整数です。よって、R(x) は ( n 次以下の多項式なので ) 仮定から任意の整数 k についても整数であることになります。k = n + 1 のとき、
P( n + 1 ) = a( n + 1 )・n・( n - 1 ) ... ・1 + R( n + 1 ) = a( n + 1 )! + R( n + 1 )
が整数ならば、a = N / Πj{1→n+1}( jσj ) の形でなければなりません。但し、N は任意の整数、σj は 0 または 1 のいずれかの数です。任意の整数 k に対して
ak( k - 1 )( k - 2 ) ... ( k - n )
= ak! / ( k - n - 1 )!
= a( n + 1 )!k! / ( n + 1 )!( k - n - 1 )!
= a( n + 1 )!・kCn+1
より a( n + 1 )! は整数、kCn+1 も整数なので、ak( k - 1 )( k - 2 ) ... ( k - n ) は整数です。従って、任意の整数 k に対して P(k) は整数になります。以上から、帰納法により n 次式に対して P(0) から P(n) までが整数なら、任意の整数 k に対して P(k) が整数になることが証明できました。
二次式の場合で考えると、
P(x) = ax( x - 1 ) + ( bx + c )
に対して
P(0) = c
P(1) = b + c
がどちらも整数なので、b, c は整数であり、任意の整数 k に対して bk + c は整数です。
P(2) = 2a + 2b + c
も整数であり、2b + c が整数であることから 2a も整数になります。従って、a は分母として 2 しか持たず、任意の整数 N に対して N / 2 で表されます。任意の整数 k に対し、
ak( k - 1 ) = Nk( k - 1 ) / 2
は k と k - 1 のどちらかが必ず偶数となるので整数です。従って、任意の整数 k に対して P(k) は整数になります。
結構前に見つけた問題ですが、しばらく放置してました。ちょっと解いてみるかとチャレンジを始めてから実は一週間くらい経っています。また、例によって合っている保証はありません。