2015年05月15日

円周率

今日は暑いですね。湿度も高くてジメッとしてます。

東大の入試問題でおもしろいのを見つけました。

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円周率が 3.05 より大きいことを証明せよ。( 03 東大 )

円周率の近似値を求める方法はいろいろありますが、一番素朴な方法で解いてみました。

半径 1 の円の円周は 2π です。この円に内接する正六角形は、円の中心から各頂点へ結んだ線からできる六つの三角形が全て正三角形になることから明らかなように一辺が 1 になります。従って、その周は 6 になります。二点を結ぶ線は直線の時に最小となることから、正六角形の周より円周の方が大きいので

2π > 6 より π > 3

が成り立ち、円周率は 3 より大きいことがわかります。

頂点の数を倍にして正 12 角形の場合を考えます。円の中心から各頂点へ結んだ線からできる 12 個の二等辺三角形の頂角は 30 度で、底辺に垂線を下ろした時は半分の 15 度です。斜辺の長さは 1 なので、三角形の底辺は 2sin15° で求められます。倍角の公式から

cos215° - sin215°= cos30°= √3/2

で、

cos215° + sin215°= 1

なので、下式から上式を辺々引くと

2sin215° = 1 - √3/2 より

sin15°= ( 2 - √3 )1/2 / 2

となります。√3 < 1.733 なので、

( 2 - √3 )1/2 > 0.2671/2 > 0.510

となり、三角形の底辺は 0.510 より大きいので、正 12 角形の周の長さは 12 x 0.510 = 6.12 より大きく、円周はそれより大きいので

2π > 6.12 より π > 3.06

が成り立ち、証明ができました。  

Posted by fussy at 23:56Comments(0)TrackBack(0)数学