2014年05月25日

確率モデル

蒸し暑い夜です。温度計を見たら現在 27 度。

今日は一冊の本を紹介します。

「確率・統計入門」 小針あき宏著 (岩波書店)
ISBN 978-4-00-005157-6

著者はこの本が出版される前、原稿をひと通り書き上げて間もなく亡くなり、有志によって原稿の見直しを行なって出版されたという特異な経歴を持った参考書です。それなりの前提知識は必要で、自分も理解するのには非常に時間がかかりました。今では 7 〜 8 割程度は理解できたのではないかと思っていますが、それまでには他の参考書も利用する必要があったので、全てがこの一冊で足りるというわけにはいかないものの、逆にこの本のおかげでレベルをかなり上げることができたと思っています。書き方も独特で、ところどころにユーモアを交えつつ、突然高度な話題を持ちだしたりして一筋縄ではいかないところもあります。こんな癖のある参考書は他にはないでしょうね。

もし書店なんかで見かけたら最初の章に少し目を通してみて、もし面白そうだと感じることができれば購入することをお勧めします。最近になって、「確率空間」ではなく「確率モデル」という言葉を使った意味が本当に理解できるようになった気がします。

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