2014年09月23日
秋分の日
今日は「秋分の日」です。お彼岸ということで、おはぎやぼたもちを食べられた方も多いのではないでしょうか。
現在、対数線形モデルの勉強中です。それほど難しくないだろうと甘く考えていたら予想以上に奥が深く、さらに正規方程式から解を導き出してみようとチャレンジしたらかなりハマってしまいました。まあ、いつものことなんですけどね。頭を一度リセットするために、「数学問題bot」の中から一問選んでみました。例によって合っているかどうかは不明です。
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■ 0 でない複素数からなる集合 G は「G の任意の要素 z, w の積 zw は再び G の要素である」を満たしているとする。
1) ちょうど n 個の複素数からなる G の例を挙げよ。
2) ちょうど n 個の複素数からなる G は 1) の例以外にないことを示せ。
(01京都府立医科大)
1) cos( 2kπ / n ) + i sin( 2kπ / n ) ( 0 ≤ k ≤ n - 1 )
0 以上 n - 1 以下の整数 p, q を上式に代入して積を計算すると
[ cos( 2pπ / n ) + i sin( 2pπ / n ) ][ cos( 2qπ / n ) + i sin( 2qπ / n ) ]
= cos( 2pπ / n )cos( 2qπ / n ) - sin( 2pπ / n )sin( 2qπ / n ) + i [ sin( 2pπ / n )cos( 2qπ / n ) + cos( 2pπ / n )sin( 2qπ / n ) ]
= cos( 2( p + q )π / n ) + i sin( 2( p + q )π / n )
となり、p + q を n で割った剰余を r としたとき 0 ≤ r ≤ n - 1 なので
cos( 2( p + q )π / n ) + i sin( 2( p + q )π / n ) = cos( 2rπ / n ) + i sin( 2rπ / n )
で、これは G の要素です。
2) G の要素を z = a + bi, w = c + di としたとき、zw = ( ac - bd ) + ( da + bc )i が再び G の要素ならば
|z|2 = a2 + b2
|w|2 = c2 + d2
|zw|2 = ( ac - bd )2 + ( da + bc )2
は全て等しくなります。ところが、
( ac - bd )2 + ( da + bc )2
= (ac)2 + (bd)2 + (da)2 + (bc)2
( a2 + b2 )( c2 + d2 )
= (ac)2 + (da)2 + (bc)2 + (bd)2
より |z|2|w|2 = |zw|2 なので、|z|2, |w|2, |zw|2 が全て等しくなるためには
|z|2 = |w|2 = 1
である必要があります。すなわち、n 個すべての要素について実部と虚部の二乗和は 1 であり、複素平面内において原点を中心とした半径 1 の円周上に位置することになるので、G の要素は必ず
cosθ + i sinθ
の形で表されます。
z = cosα + i sinα
w = cosβ + i sinβ
に対して
zw = cos( α + β ) + i sin( α + β )
なので、任意の要素の偏角の和は 0 から 2π の範囲で他の要素の偏角と等しくならなければなりません。これを満たすためには、偏角が 2kπ / n ( 0 ≤ k ≤ n - 1 )、すなわち 0 を起点として 2π / n 刻みで要素を取ればよいので、1) の例のみが条件を満たすことになります。
現在、対数線形モデルの勉強中です。それほど難しくないだろうと甘く考えていたら予想以上に奥が深く、さらに正規方程式から解を導き出してみようとチャレンジしたらかなりハマってしまいました。まあ、いつものことなんですけどね。頭を一度リセットするために、「数学問題bot」の中から一問選んでみました。例によって合っているかどうかは不明です。
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■ 0 でない複素数からなる集合 G は「G の任意の要素 z, w の積 zw は再び G の要素である」を満たしているとする。
1) ちょうど n 個の複素数からなる G の例を挙げよ。
2) ちょうど n 個の複素数からなる G は 1) の例以外にないことを示せ。
(01京都府立医科大)
1) cos( 2kπ / n ) + i sin( 2kπ / n ) ( 0 ≤ k ≤ n - 1 )
0 以上 n - 1 以下の整数 p, q を上式に代入して積を計算すると
[ cos( 2pπ / n ) + i sin( 2pπ / n ) ][ cos( 2qπ / n ) + i sin( 2qπ / n ) ]
= cos( 2pπ / n )cos( 2qπ / n ) - sin( 2pπ / n )sin( 2qπ / n ) + i [ sin( 2pπ / n )cos( 2qπ / n ) + cos( 2pπ / n )sin( 2qπ / n ) ]
= cos( 2( p + q )π / n ) + i sin( 2( p + q )π / n )
となり、p + q を n で割った剰余を r としたとき 0 ≤ r ≤ n - 1 なので
cos( 2( p + q )π / n ) + i sin( 2( p + q )π / n ) = cos( 2rπ / n ) + i sin( 2rπ / n )
で、これは G の要素です。
2) G の要素を z = a + bi, w = c + di としたとき、zw = ( ac - bd ) + ( da + bc )i が再び G の要素ならば
|z|2 = a2 + b2
|w|2 = c2 + d2
|zw|2 = ( ac - bd )2 + ( da + bc )2
は全て等しくなります。ところが、
( ac - bd )2 + ( da + bc )2
= (ac)2 + (bd)2 + (da)2 + (bc)2
( a2 + b2 )( c2 + d2 )
= (ac)2 + (da)2 + (bc)2 + (bd)2
より |z|2|w|2 = |zw|2 なので、|z|2, |w|2, |zw|2 が全て等しくなるためには
|z|2 = |w|2 = 1
である必要があります。すなわち、n 個すべての要素について実部と虚部の二乗和は 1 であり、複素平面内において原点を中心とした半径 1 の円周上に位置することになるので、G の要素は必ず
cosθ + i sinθ
の形で表されます。
z = cosα + i sinα
w = cosβ + i sinβ
に対して
zw = cos( α + β ) + i sin( α + β )
なので、任意の要素の偏角の和は 0 から 2π の範囲で他の要素の偏角と等しくならなければなりません。これを満たすためには、偏角が 2kπ / n ( 0 ≤ k ≤ n - 1 )、すなわち 0 を起点として 2π / n 刻みで要素を取ればよいので、1) の例のみが条件を満たすことになります。
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