2019年03月10日

久々に入試問題

このところ雨が多くなってきました。季節も春に移りつつあるようです。

新聞に載っていた今年の名大の入試問題をいくつか解いてみました。久々に紹介してみたいと思います。

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正の整数 n の正の平方根 √n は整数ではなく、それを 10 進法で表すと、小数第 1 位は 0 であり、第 2 位は 0 以外の数であるとする ( 2019 年 名大 )。
(1) このような n の中で最小のものを求めよ。
(2) このような n を小さいものから順に並べたときに 10 番目にくるものを求めよ。

(1) √n は整数ではなく、小数第 1 位が 0 なので、ある整数 m を使って m.01 以上で m.1 より小さい数として表すことができます。

m = 1 のとき、1.12 = 1.21 < 2 なので、2, 3 は非該当です。
m = 2 のとき、2.12 = 4.41 < 5 なので、5, 6, 7, 8 は非該当です。
m = 3 のとき、3.12 = 9.61 < 10 なので、10~15 は非該当です。
m = 4 のとき、4.12 = 16.81 < 17 なので、17~24 は非該当です。
m = 5 のとき、5.12 = 26.01 > 26 で、5.012 = 25.1001 < 26 なので 26 が最小となります。

m.1 の平方値の増え方には規則性があります。実際、

( m + 0.1 )2 = m2 + 0.2m + 0.01
( m + 1.1 )2 = m2 + 2.2m + 1.21

なので、m が 1 増えることに m.12 は 2m + 1.2 ずつ増えます。また

( m + 0.01 )2 = m2 + 0.02m + 0.0001

なので、分解して計算すると計算が少し楽になります。

(2) 5.12 < 27 なので、27~35 は非該当です。

m = 6 のとき、6.12 = 37.21 > 37 で、6.012 = 36.1201 < 37 なので 37 が 2 番目となります。
m = 7 のとき、7.12 = 50.41 > 50 で、7.012 = 49.1401 < 50 なので 50 が 3 番目となります。
m = 8 のとき、8.12 = 65.61 > 65 で、8.012 = 64.1601 < 65 なので 65 が 4 番目となります。
m = 9 のとき、9.12 = 82.81 > 82 で、9.012 = 81.1801 < 82 なので 82 が 5 番目となります。
m = 10 のとき、10.12 = 102.01 > 102 で、10.012 = 100.2001 < 101 なので 101, 102 で 6, 7 番目となります。
m = 11 のとき、11.12 = 123.21 > 123 で、11.012 = 121.2201 < 122 なので 122, 123 で 8, 9 番目となります。
m = 12 のとき、12.12 = 146.41 > 146 で、12.012 = 144.2401 < 145 なので 145 が 10 番目となります。


計算さえ間違えなければ割と簡単に解ける問題だと思います。新聞の解答はもう少し凝った方法で解いているようでした。

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